第27章

蒼海は驚きのあまり言葉を失った。

あり得ない。

たった一度、呪文をなぞっただけで……どうして成功する?

これは才能が化け物じみてるとか、そういう次元じゃない。

才能そのものがバグってる。

紬はぱちりと目を見開き、きょろきょろと周囲を見回した。

わあ……世界が、さっきよりずっとくっきりしてる。

電気スタンドのおじさんの周りには、ふわりと光の輪が浮かんでいて、カゲロウさんがこそこそとその中へ入り込んでいく。

窓の外では、金木犀の木のおばあさんがパーティーを開いていた。小さなアリが何匹か、ケーキの欠片を運びながら六本脚でせっせと走っている。

そして――窓には、おばさんが一人ぶら下...

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